- スーダンにて外来植物メスキートの分布の抽出、コントロール手法確立ための現地調査
(2010/10/26-11/13) 酪農学園大学環境システム学部 教授・ 星野仏方
2010年10月26日−27日:札幌→大阪(関西国際空港)→ドーハ→ハルツーム(移動);ハルツーム到着、宿泊。28日:ハルツーム→ポートスーダン移動;29日〜2日:ポートスーダン紅海沿岸域でマングローブ調査(マングローブマッピング手法の確立調査;スペクトル、光合成、蒸発散、赤外線調査を行った)。3日ポートスーダン→カッサラ移動。4日〜7日:カッサラでメスキード調査(外来植物メスキートの分布、メスキートとアカシアのスペクトル特性、蒸発散、水ストレス、赤外線カメラ撮影、光合成、土壌水分、地上バイオマス、粗度等を測定)した。9日〜11日:スーダン科学技術大学、スーダン国立研究所などで講演会を行い、共同研究の打ち合わせや今後の調査研究に関して意見交換を行った。今回の調査で非常に有意なオリジナルデータの収集ができた。今回の調査で明らかになったことは:(1)スーダン紅海沿岸に分布するマングローブ林の分布域をGoogle Earthからマッピングした後、GPSを用いて現地調査を行った。ラインセンサス手法で現地確認したところ、ほとんどの場所ではマッピングは正しいかった。(2)マングローブのスペクトル特性を解析するために、様々な計測を行った。(3)カッサラ地域ではメスキートとアカシアの分布特徴を調査し、メスキートの木は季節的河川(河川チャンネル)に沿って奇麗に分布を拡大していることを確認できた。また、二時間毎に外来種のメスキートや在来種のアカシアの葉の蒸発散量を計測した。その結果、すべての種は朝太陽が出ると同時に蒸発散が上昇し、午前11時過ぎるとこれらの木が“昼寝”に入る。11時過ぎてから蒸発散がピーク状態から下がり始める。これらの樹種の中でメスキートの蒸発散が最も高いことが分かった。(4)土壌水分の値は荒れ地では4−6%近い;メスキートの木の下では6%ぐらいで、アカシアでは6−9%ぐらいでした。